世界文学会

Society of World Literature JAPAN

年末第一回目の研究例会「戦後70年と世界文学」と忘年会のお知らせ

第一回 2015年12月19日(土)

日時12月19日(土)午後14:00より 
会場は中央大学駿河台記念館の会議室(玄関ホールの掲示板参照されたし)
(千代田区神田駿河台3-11-5 TEL 03-3292-3111)

1 黒古一夫「大江健三郎と戦後70年」
大江健三郎の文学が「世界」から評価される理由は、『個人的な体験』(64年)から現在まで続く「弱者(障害者)との共生」という「私的」なテーマと、『ヒロシマ・ノート』(65年)以降これまた現在まで続く「反核」という「公=世界大」のテーマを両輪とする作品の底部に日本特有の「民俗」的世界を潜ませ、なおかつ「文学」が「社会」や「歴史と深い関係にあることを、その実作渡航道で示し続けているところにある、と私は思っている。
 
2 杵淵博樹「G.グラスと戦後文学」
「服従を拒む美徳」を今こそ
ギュンター・グラスの原点は、広い意味での戦争体験である。軍国少年だった彼は17歳で従軍し、負傷し、捕虜となった。敗戦後の1950年代、復興の一方、ナチズムの罪は隠された。その欺瞞への憤りと、表現への激しい衝動が、グラスの初期作品を生み出したのである。その後のグラスは、アンガージュマンを重視しながらもけして政治屋にならず、飽くまでも小説作家として、職人的な仕事ぶりを貫く。本講演では、グラスが作品を通して「終わらない戦後」とどう向き合ってきたかを考えてみたい。

今年は安保法制が国会の民主的審議も経ずに強行採決され、日本の軍国主義化への傾斜を許した忘れることのできない苦苦しい年になりました。

来年は日本にとって大勢がきまる大切な年となります。一人一人の思いを年の終わりに静かに反芻し来季からの力に変えていきたいと思います。


本年度第二回運営委員会を下記の通り執り行いますので
ご出席のほどよろしくお願い申し上げます。
       
             記
日時・・・・・12月19日(土)午後1時~2時
会場・・・・・中大駿河台記念館1階喫茶室ポンヌフ
議題・・・・・1.機関誌第123号の編集
       2.連続研究会について
       3.会費滞納者の取り扱いについて
       4.その他


忘年会のお知らせ

12月19日 土曜日 午後6:00から8:00
会費 6000円 場所 当日の研究会と同一の建物の一階 カフェ「ポンヌフ」 

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