世界文学会

Society of World Literature JAPAN

2014年12月大会発表予定

日本に於けるドイツ文化・文学・芸術の受容・翻訳・翻案と日本文化のドイツへの影響–酒井 府

江戸時代初期、本木良意(庄太夫)(1628-1697)による、Johann Remelin の医学書のオランダ語版(1667)の翻訳書『レメリン解剖書』(1680年翻訳、1772年鈴木宗伝出版)を嚆矢として以来、明治時代に至る迄、多くのドイツ文化・文学・芸術が日本へ紹介、翻訳、翻案され、日本はそれらを受容してきたが、一方、江戸時代末より、明治時代にかけて、日本の文化・芸術もドイツへ影響を与えたことも忘れてはならない。
以上の点を多面に亘って論じてゆきたい。

シェイクスピアと翻訳―悲劇を中心に–森本美樹

シェイクスピアの作品は、作者自身の直筆原稿が無く、原典となる版が一つに特定されないことなどから、その翻訳という作業も一筋縄ではいかず、いまでも新たな試みがなされている。また、原文そのものに多様な解釈の可能性が秘められているため、翻訳の過程では訳者自身の考えや好みが色濃く反映される。本発表では、翻訳が及ぼす作品解釈への影響について、いくつか具体例を挙げながら考えてみたい。

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