世界文学会

Society of World Literature JAPAN

世界文学会第62回大会

世界文学会第62回大会が、2016年7月23日(土)午後2時より、中央大学駿河台記念館にて開催いたします。(大会、シンポジウムおよび懇親会の会場は以下参照ください。)

※開催場所はいずれも中央大学駿河台記念会館 (千代田区神田駿河台3-11-5 TEL 03-3292-3111)

JR中央・総武線御茶ノ水駅下車、徒歩3分東京メトロ丸ノ内線御茶ノ水駅下車、徒歩6分東京メトロ千代田線新御茶ノ水駅下車(B1出口)、徒歩3分都営地下鉄新宿線小川町駅下車(B5出口)、徒歩5分.

第1部 総会(午後2時~3時)

1 報告事項

1.連続研究会について(荒木)

2. 機関誌編集について(斎藤)

1)「世界文学」第123号(特集「不安と文学」)については、7月4日納品予定。

2)「世界文学」第124号(特集「戦後70年と世界文学」)
 書評に、新たに川上勉氏の近著『石川達三』を加え、酒井府氏が執筆する。

3)「世界文学」第125号の特集について
特集テーマ…「孤独と文学」に決定。
原稿締切日…2017年3月15日
発行予定日…2017年6月30日

4)「世界文学ニュース」第112号の発行予定日(原稿締め切り10月、エッセイ執筆予定者、杉
山秀子”キューバの医療と社会”)…11月発行予定

3.その他(大木)
本年度は研究奨励賞の該当者なし。

4.会計報告(長谷川)

5.HP,および情報関係(杉山)

審議事項;
酒井府会長から、「2015年6月8日の文部科学大臣通知『国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しについて』に対する四学会(アメリカ文学会、英文学会、独文学会、フランス語フランス文学会)合同要望書」に世界文学会も加わるべきではないかという提案があり、総会の席上で審議することとなった

第2部 第四回 シンポジウム(午後3時~5時50分)  中大駿河台記念館330号室

1 原基晶「イタリア文学の戦後」
戦後のダンテ研究
現代の欧米圏におけるダンテ研究の紹介については、浦一章「ダンテ批評の構造化」(『現代詩手帖』1986)や藤谷道夫「ダンテ『神曲』の近年の研究動向」(『イタリア学会誌』2007)などがある。これらは紙幅の都合のためであろうか、例えば、研究の変遷と背後にある社会的変化との関係については触れられていない(実際にはダンテの場合、本文批評にさえ、それは関係する)。しかし第二次大戦後70年を経て、イタリアでも「知識人の道化師化」が言われる現在、イタリア統一の象徴として政治的意味さえ帯びたダンテについての研究史を社会的に問い直しつつ、現在のダンテ研究のあり方を検証してみることは、「人文学の凋落」の時代を迎えた私たちにとっても必要な作業ではないかと思われる。
なお、本発表は、新たな視点を獲得するための土台となるような、基本的事実の確認から出発する。

2 大木昭男「ロシア最後の農村派作家ワレンチン・ラスプーチン文学に見る戦後」
戦後70年の2015年3月14日、シベリヤ出身の作家ラスプーチンはモスクワで死去した。享年78歳であった。「農村派」とは、1960年代あたりから文学作品を通して、ロシアの農村、ロシアの大地に生じた深刻な変化を描いた非黒土地帯の貧農出身作家たちのことである。ここでは「農村派」の代表的作家の一人であったワレンチン・ラスプーチン(1937~2015)の代表作、六つの中編『マリヤのための金』(1967)、『アンナ婆さんの末期』(1970)、『生きよ、そして記憶せよ』(1974)、『マチョーラとの別れ』(1976)、『火事』(1985)、『イワンの娘、イワンの母』(2003)を取り上げて、そこに描かれた戦後70年のロシア社会の現実を紹介し、文学作品を通して旧ソ連の崩壊の原因を探り、さらにはロシアの進むべき道についての作家の考え方にも言及したい。

*次期連続研究会「夏目漱石と世界文学」 の予告
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第一回  2016年12月17日(土)午後2時~5時半
田中実「近代日本文学における漱石」
渡邊澄子「世界文学としての漱石─ジェンダーを中心に」
石川忠久「漱石の漢詩」
発表の順番を上記の通りとし、時間配分は、一人各60分ずつとし、当日の司会は大木が務めることとなった。

第二回 2017年4月22日(土)午後2時~4時半
山本證「英文学と漱石」…倫敦塔を中心に話したいとのこと。

第三回 6月24日(土)午後2時~4時半
荻野文隆「フランス文学と漱石」

第四回 7月22日(土)午後3時~5時半
酒井府「ホフマンと『猫』と漱石」
大木昭男「ロシア文学と漱石」
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第3部 懇親会(午後6時~8時)
中央大学駿河台記念会館
(千代田区神田駿河台3-11-5 TEL 03-3292-3111)
”ポンヌフ”にて世界文学会恒例の「三分間スピーチ」を会員がめいめいにおこない、相互交流を深めることを旨としたい。選挙後の重苦しい雰囲気を吹き飛ばし、楽しい納涼懇親会にしたいもので~す。

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